平成27年度 第3回暮らし部会 議事録

会議名 平成27年度 第3回暮らし部会
場 所 南魚沼市ふれ愛支援センター 2F 大会議室
(南魚沼市坂戸399-1 銭淵公園脇)
日 時 平成28年2月2日(火) 9:30~11:30
参加者
まきはたの里 堀 サービス管理責任者
魚野の家 中澤 サービス管理責任者
セルプこぶし工房 田中 生活支援員
GHひだまり 中野 サービス管理責任者
太陽・大地の家 内山 サービス管理責任者
CHおひさま・GHひまわり 小林 サービス管理責任者
魚沼圏域障害者地域生活支援センターみなみうおぬま 堀口 アドバイザー
相談支援センターみなみうおぬま 古藤 相談支援専門員(事務局)
相談支援センターみなみうおぬま 南雲 相談員
南魚沼市教育委員会 北島 指導主事
湯沢町介護福祉課 泉川 福祉係長
湯沢町介護福祉課 森下 福祉係主事
マイトーラ 池田 生活支援課長(部会長)
南魚沼市障がい福祉係 小林 係長(事務局)
南魚沼市障がい福祉係 阿部 主事
議題
  1. 報告事項
    (1)市内の入所施設、グループホームの入所状況について
    (2)十日町市GH視察報告
  2. 協議事項
    (1)当地域におけるGH整備の促進について
     ➀十日町市の取組を通じた当地域の課題について
     (GHの整備が進まなかった要因)
     ➁GHの整備促進のための今後の対策について
     ➂今後のGHの整備計画について
    (2)移動手段としての公共交通機関に対する要望書等
    (3)その他
記録
1 報告事項
(1)入居施設、グループホームの空き状況について
施設名 定員 入所
人数
備考
まきはたの里 40人 41人  
マイトーラ 60人 50人 入所者募集中
GHひだまり(よかわ) 5人 4人 11/30付、1名退所
新規で体験利用中
GHひだまり(さかど) 7人 7人 満床
GHひだまり(こぐりやま) 7人 7人 満床
GHひまわり 6人 6人 満床
CHおひさま 7人 7人 2名退所見込あり
1名入所調整中
太陽大地の家(宿泊型) 30人 19人  
希望の家 10人 10人  
(2)十日町市GH視察報告
  別紙により報告
 
2 協議事項
(1)当地域におけるGH整備の促進について
  ①十日町市の取組を通じた当地域の課題について
(GH整備が進まなかった要因)
中野
フットワークの軽さが違う。法人となると上の決済や予算の関係が出てくる。物件についても、買取であれば出てくるが、賃貸物件が出てこない。買取となると何件か話は出てきて、例えば800万とか1,000万の話もあるが、それ程数が多いとは思っていない。
小林係長
空家については、土地を含め維持管理が大変で手放したい人が多くなっていると思われ、賃貸物件ばかり探していても物件を探すことは難しいのではないか。
GHの整備については事業計画として上げているが、予算上は賃貸がベースとなっていて整備が進まなかった要因と思われる。今回視察した物件の内4か所は歩いて行ける場所にあり、説明会も地域が一緒だから説明会がいらないというメリットもある。スーパー・コンビニの近く、交通の便等の場所的な課題も含め、地域を限定して絞って探していけば進捗していくのでは。
小林係長
国の補助金は難しい状況で、国補助採択がないと市の補助も難しい。なるべくお金をかけないようにできればよいが、高床式の場合は寄宿舎の扱いとなり、改修費用が高額となるため手がでないのが実情。また、100㎡以下の場合は整備要件が緩和され整備費用もさらに安くすむということもある。それには買い取りが有効で買い取ってしまえば法人が建物を一部壊そうがどうしようが自由になる。頭の切り替えも必要では。GH整備費用も利用料として徴収しているのか。
中野
初期投資は利用料に入れていない。単純に家賃を頭割りしたものを利用料に含めている。1万円の住居補助があるが、家賃が高く利用者に負担をお願いできない場合は法人で持ち出ししている。
小林係長
賃貸の場合、整備費用は利用者には求めていないということだが、法人が買い取った場合、大家に家賃を払わなくても良くなるわけだが、その場合の利用負担はどうなるのか?
中野
整備費用の負担としてはお願いできないが、たぶん家賃を設定してお願いすることになると思われる。
池田
中古物件でも家賃が高ければ、利用者の家賃も高くなるということか。
中野
そういうことになる。
小林係長
新設した「おひさま」は利用料が高いと聞いているが、その理由は職員配置の関係か?
小林施設長
整備費の関係で高くなっている。ひまわりも家賃の他に整備費を利用料に含めている。
小林係長
整備費を利用料に含めるかどうかは法人の考え方によるということか。
小林施設長
そういうことになる。
小林係長
ただし、障害者年金の額に応じた利用料にしないと利用できない訳だからその点を配慮した利用料の設定にすることが肝心。
池田
おひさまはバリアフリーになっていて初期投資がかかっているので家賃が高くなっているということですね。
小林係長
今後はおひさまのような整備(新設)は難しくなってきている。既存の空家をうまく活用していくことが現実的。
マイトーラ、五日町病院でGH整備の予定は?
池田
予定なし。作るとすれば身体メインのケアホーム。
内山
予定はなし。八海の家は職員寮になっている。希望の家も満床。高齢の方(40~60歳くらい)メインのGHをという話を上には出している。
小林係長
希望の家は空けばすぐに入るという状況か?
内山
その通り。
 
  ②GH整備促進のための今後の対策について
堀口
物件の情報収集に力を入れる必要があるのでは(GHにできそうな物件を常に探すぞ!という意識)。その作業を、GHサビ管だけに頼るのではなく、関係者全体で意識を持って情報を収集し共有しなければ先に進まない。物件検索と同様に、利用する入居者の声を聞くことが大切なのだが、声を聞くにも物件がないと声を聞きだすことはできない。自分としては入居の決断に躊躇するかなぁ?と感じるGHもあったが、それも物件があるから判断できること。
池田
視察先のGHは取り壊ししてもいいような物件も購入している。
小林係長
安く購入できているが、後何年持つかという課題もある。十日町市はさらにGHの整備を進めていて、きちんと入所に繋がっていることを不思議に感じている。
今回市内のGHの空きがでる状況となり、市と支援センターで入所調整する中で12名の候補者がいた。しかし、それぞれに合った条件がないと最終的に入所に繋がらない。利用者が選べるという条件も必要になってきている。
堀口
南魚沼市の状況からすると、うらやましいと感じる話し。そんな話が出来るのためには、まずは物件がないと始まらない。
池田
湯沢はどうか?
泉川
条件を満たす物件がなかなか見つからない。高床式ならある。
小林係長
高床式については県の井口課長代理より県の自立支援協議会に挙げてもらっているが、個人的には安全面で火災が起きたことを考えると難しい課題があると思っている。市としても空家対策の中で担当課と連携して優良物件等の必要な情報の提供ができる体制づくりができないか担当レベルで話はしているが、これからの課題という状況。
十日町市の他の法人もGHの整備を進めているが、どのように情報収集をしているのか?
堀口
情報収集の方法までは聞いていない。十日町福祉会は来年4月までに「なかまの家」の地域移行で作るGHが3棟あり、新築2件、改築1件整備と聞いているが・・・。
(後日確認:H28年4月までに合計3棟。H28年2月に改築物件1棟(6名)完成。残り2棟が4月(計14名)に開設予定)
今月十日町市の暮らし部会があるので聞いてみたい。
(後日確認:2月16日 あおぞら渡辺施設長より聴取を行い、物件検索を法人全体で実施し、複数部件から選択したようだ。紹介元は不動産業者による。)
中澤
南魚沼福祉会のH27年度障がい事業部運営方針では、H28に1棟の開設、場合によってはサテライト型も含め検討していたが、難しいので早くてもH29で整備できればと考えている。あんしんは実行力のある会長が先頭に立ち情報収集から契約まで決めている。桐鈴会も同様。南魚沼福祉会も以前は責任ある人が先頭に立って動いてGHを計画的に整備してきたが、今はそのあたりが以前にGHを整備した時と比べると責任の所在が曖昧になっている。誰が先頭に立って情報を集めるかが曖昧なまま、いただいた情報に乗っかっているようなスタンスでは動きが遅くなってしまうと思っている。南魚沼福祉会としては地域貢献の観点から赤字覚悟でもGHの整備はすべきだと個人的には考える。魚野の家の利用者で市内のGHを利用したい人がいるが、入れるところがなく、あったらいいなという思いが強い。
 
  ③今後のGHの整備計画について
中野
南魚沼福祉会としても今予定がなく、法人の考えから変えないと難しい。
小林係長
国の補助金を受ける場合、平成28年9月に翌年度の県から要望調査が来るので、それまでには補助金申請の協議ができるようになっていないと間に合わない。
補助金を受けた場合は最短でもH29の冬前に入所できるかといった状況で厳しいスケジュールが求められる。
この整備計画表については、具体的な数値ではなく、この年度にこれだけ整備して欲しいというイメージで数値を入れられないかと思っている。
堀口
日中活動部会で日中活動(就労系)サービス利用希望者の推移をグラフ化しているが、それをGH待機者に置き換えて、年度ごとのGHニーズ予想図を作成して見るのも一つの方法では。それに基づいて整備計画を作成するのであれば整合性が取れていいかなと思う。
小林係長
それをするには、待機者の優先リストを整理していただいた物があるが、グラフ化するには、より精度を上げてもらう必要がある。
堀口
グラフ化するには、
①純粋に予想値だけでするのか?
②年間の手帳取得数の推移や支援区分2、3の人の推移を見る等、それなりの根拠を持った予想値にするのか?
小林係長
手帳の数等で利用希望を予測することは難しい。支援センターに作成してもらったニーズ把握・待機者の優先リストが整備計画の一番の拠り所で説得力を持つものになると思う。
中澤
現状として、GH定員に対してニーズが突き抜けている状況。将来的にどこに、どのようなGHが必要なのか話し合っていく必要がある。一人一人のニーズについて、どういったGHが求められているか相談員を中心に思い描ければ確実なニーズになるのでは。
小林係長
整備計画はニーズに対して整備計画。これを基に法人が整備計画をたてるための後押しになるようなものを考えていて、そのためにはある程度確実な数値があった方安心感を持って整備を進めていけるのではと考えている。
話は変わるが他市から市内のGHに入所した方は、住所地特例の関係で市内の健康診断を受けられず、出身地で健康診断を受けることとなっていることもあり、できれば他市のGHでなく地元のGHでの生活することが利用者にとっても望ましいと考えている。湯沢町もできれば町内にGHを建ててほしい。
また、魚沼市のGHでは南魚沼市の人が退所した後は魚沼市の方が入所する傾向が出てきていて、他市のGHにお願いするのは難しくなってきている。
事務局でニーズ調査をもう一度精査し、グラフ化できるかについては次回の課題としたい。
 
(2)移動手段としての公共交通機関に対する要望等
中澤
浦佐地区の利用者で魚野の家うらさまで歩かないルートを考えたとき、五箇浦佐コースから大和市民病院で三用コースでの乗継ルートがあったが、乗換時間が1分しかなく本人は不安に思っていて利用につながらないケースがあった。乗換前と乗換後のバス事業所が違うせいかと思いバス事業所に電話したところ、各社自分のダイヤを守ることが最優先になっていて乗継のことまでは考えていないとの回答があった。(その人のために待つことはできないことをはっきり言われた。)もう少し乗継について、各社が連携して話合う場があってもいいのではと感じたところ。
もう一つは、工事や事故で時刻変更やルート変更等があった場合、事前にバス停に貼紙等でお知らせしているが、利用者でそれを読めない方がいてバス停でずっと待っていた事例があった。ドリームハウスにはヘビーユーザーがいたためと思われるが、南越後交通から事前にダイヤ変更のFAXが届いていたのに魚野の家うらさには届かなかったため、利用者はずっとバス停で待っていて保護者からまだ帰ってこないとの連絡が入るまで職員もわからない状態だった。保護者からドリームハウスにFAXが来るなら面倒でなければ魚野の家うらさにもFAXを入れてもらえないのかとの要望を受けたところ。
小林係長
市民バスの乗継については、担当課に話をしたい。ただし、時刻表を簡単に変更することは難しいので次の課題としての対応となる。市民バスについては、市の事業なので、困ったことがあれば障がい福祉係から担当課を通じてバス事業所に話をつなげていくことは可能。内容によっては対応できることもあるし、対応できないという場合もある。市民バスは交通弱者に対する配慮と考えているので、市民バスについての要望については担当課の判断もあるが調整をしていかなければならないと考えている。
市民バスについては、友の家とドリームハウスに対し市として手厚く配慮した。そのためFAXについてはバス会社の方も頭に入っていたためではないかと思われる。今後は他の通所施設について変更等があった場合FAX対応ができないか担当課と協議したい。
昨年セルプこぶし工房より路線バスの時刻表についての要望があり、結果として事務局としてバス事業所に自立支援協議会長名で要望書を出すことがあった。自身の反省を含め、自立支援協議会は要望・陳情の場ではなく、情報の共有、課題を皆さんで協議する場であって、協議した内容を持ち帰って各事業所で対応していくことがベースになると思っている。その結果として納得できない場合があれば再度暮らし部会で協議し、どう対応していくか話し合うということになるのではないかと思う。市の事業に対する要望は今までどおり受け止めていくが、民間に対して行政として要望を出すような形は高圧的な受け止め方をされる等の難しい問題があり、安易にはできないので理解をお願いしたい。
 
(3)その他
井口課長より伝言
GHの高床式の件は、引き続き継続案件として県の自立支援協議会に挙げてよいか。
堀口
圏域センターアドバイザーの立場からすれば、高床式物件の規制緩和が実現できれば、障害者の地域生活への選択肢の幅の拡大、障がい者の権利支援になるのであれば、提言を続けていいのでは。ここの地区だからこそ言える提言だと思う。
小林係長
利用者の安全性を考えたとき万一火災が起きて亡くなった場合、言い訳ができるのかという問題もあり難しい。提言についてはしてもらっていいと思うが、大きな問題がそこにあるとも思っている。
池田
継続審議として挙げてもらう。
内山
今回すぐにGH入れる可能性が高い人が12名いたとのことだが、その年齢層が知りたい。
堀口
20代の人もいれば40代の人もいる。障害も様々。
小林係長
年齢層は重要なのか?
内山
太陽大地としては敏感になっている。入院の検討会があったときに入院患者の年齢層が40、50、60代の割合が多くなっていて、太陽大地もこの状況の中で高齢の人しか残っていない状況。GHの計画はないと言ったが、自分たちとしては必要と思っていて年齢層が高い人のGHが必要じゃないかと提案しているところ。65歳の介護保険適用者の層が多いが、介護保険が使えず障害サービスの方で高齢の人が使えるGHが必要と感じている。
小林係長
3年後、5年後も含めた全体のニーズの状況を見ると60代が一番多い。年齢が上がるにしたがって増えていく傾向。親が亡くなったり、介護状態になるという年代もある。
内山
いつかはそういう時期が来るので、そうなる前にできればと思うが進みがよくない状況。SS、自立訓練への問い合わせも少なくなっているので年齢層の高い人達が住めるGHがないとダメなんじゃないかと考えている。
小林係長
年齢層は65歳以上を想定しているのか?
内山
その通り。介護保険で弾かれる精神の人を想定。
中澤
高齢の障害者の問題が課題となっている。福祉新聞で見たが、介護保険施設を利用しようとすると介護保険料も利用料金も高くて利用できないし、介護度も出なくて弾かれるケースがあり、国の方でも本格的に障害者が安く介護保険を使えるように基準緩和の検討が始まったようだ。
小林係長
高齢者のGHを整備した場合、日中活動の場の必要性はなくなると思うが
内山
精神の方は体はマメに動くので、毎日規則正しいものを入れて行かないと衰えるだけになってしまう。日中活動の場は必要だし、それをできる人を想定。できない人は介護保険や老人ホームになると思う。
マイトーラもまきはたの里も入所者の高齢化が顕著になっている。まきはたの里も81歳、79歳、78歳、76歳、75歳の方がいて、すべて女性。通所を含めると全部で70名の利用者がいる。内男性の利用者が42名、女性が28名。まかろんを見ると登録が46名、男28名、女が18名で学校に聞いても男が多いとのこと。入所施設として何歳まで面倒をみるか、どういう状態になったらと考えたときに基準がそのときの状態でぶれている。女性の入所者が高齢の方多いので、女性は高齢まで診なければならないという話の中で、施設入所者の介護の方にも真剣に取り組み、介護保険施設に移さず施設で頑張った方がいいのではと話をしている。介護保険施設は待機者が一杯いる状況でもあり、もし介護が必要な方がすべて介護保険施設に移ってしまったら経営の問題も出てくる。
小林係長
特別支援学級の男女比も同じ傾向なのか。また、マイトーラの男女比は、
池田
マイトーラは男20人、女30人
北島
特別支援学級は男女比でいえば男が多い。
池田
マイトーラの平均年齢が60.1歳で、どんどん高齢化している。退所理由はほとんどが死亡。
小林係長
待機者はどうか?
池田
マイトーラはいない。
まきはたの里もいない。
小林係長
そうすると死亡で退所する方が何人も急に出た場合、経営が厳しくなる可能性が高いということなのか?
そうではあるが、反面日中活動のニーズは高まっているのでそちらの方で対応可能。