平成28年度 第1回日中活動部会 議事録

会議名 平成28年度 第1回日中活動部会
場 所 南魚沼市役所 本庁舎 3F 301会議室
日 時 平成28年6月24日(金) 13:00~15:30
参加者
桐鈴会 理事長 黒岩秩子
まきはたの里 サービス管理責任者 堀篤志
セルプこぶし工房 サービス管理責任者 田中瞬
あさひばら サービス管理責任者 高橋智之
魚野の家 サービス管理責任者 中澤富之、生活支援員 白井佳介
相談支援センターみなみうおぬま 相談支援専門員 堀口賢二、相談員 村山望
ケアステ魚沼 サービス管理責任者 阿久津太陽
マイトーラ 支援計画係長 廣田雅子
太陽・大地の家 サービス管理責任者 内山重政
南魚沼地域振興局地域福祉課長代理 井口哲亨
南魚沼総合支援学校 推進室室長 田村靖
南魚沼総合支援学校 進路指導主事 庭野美奈子
南魚沼市学校教育課 指導主事 北島豊
南魚沼市身体障がい者協会 六日町地区代表 南雲進二
湯沢町役場福祉介護課 泉川係長、森下主事
南魚沼市役所障がい福祉係 光野係長、阿部
議題
  1. 平成27年度日中活動部会の振り返り
  2. 平成28年度日中活動部会の活動について
  3. その他
記録
はじめに
昨年同様、この地域の課題を整理し具体的な対応について協議し合う。
サブタイトル「思いやりがあふれる地域になるために協議会ができること」。サブタイトルについて、この部会に関して言えば障害を抱えた方が日中活動を充実して安心して行うために協議会でできることがあれば、具体的に議論して日々実践したり、部会で話し合ったことが成果物となってくるとよい。
1 平成27年度日中活動部会の振り返り
  直B利用についての仕組み作り
中澤
総合支援学校の卒業生が直B利用をスムーズにできるように南魚沼地域のフローチャートを作り、実践してきた。今年度も昨年度作ったフローチャートに乗っ取って行う。今年度は児童相談所との連携が生じる予定。スムーズな進行に努めたい。
 
  日中活動系サービスに関する現状把握と社会資源の調整
(日中活動かわらばん、就労系サービスの推移)
中澤
日中活動かわらばんを作成し、南魚沼地域の日中活動サービスについて情報発信するとともに、量的・質的にどうなのか見てきた。今年度もこれを元に意見を出していただく材料にできればいい。就労系ではニーズのほうが受け皿よりも多いと感じられるので、部会では改めて地域状況、地域課題としてはどうなのか確認する。その後各事業所、各法人での展開を共通理解できればよい。
 
  障がい者差別解消法における合理的配慮の事例収集
中澤
この地域でどんな実践がなされているかを皆さんから集め、好事例については取り入れてきた。また重度の障害の方の行き場、活動の場が不足しているのではないかという話題にも発展していった。
 
  次年度の課題
中澤
次年度課題として、日中活動サービスの普及啓発と拡大、多様化するニーズへの対応。かわらばんを更新しながら地域の状況確認。合理的配慮に関する好事例、または配慮がなく困っている事例の共有が挙げられた。
昨年度部会長として発言。自立支援協議会の機能というところで、今までは資源を作るという開発機能というところに特化していたが、それは一番成果があがらないことでもあった。情報機能、調整機能、教育機能、権利擁護機能などある中で、皆さんに意見をいただいて盛り上げていこうとしている。かわらばんについても、啓発を目的にどんなサービスがどれくらい空いているのかがわかるようにしたり、特別支援学校の卒業生に不安がないように情報発信する。また協議会で出た話題を事業所に持ち帰って、自分たちにできることはないかをそれぞれで協議してもらいたい。
 
2 平成28年度日中活動部会の活動について
  ①直B利用者と対応の確認
阿部
昨年度、直B利用のフローチャートを作成した。南魚沼市で1名、湯沢町で1名の方を直Bで支給決定した。今年度も同じような流れで直B利用希望者の方の手続きを進める予定。11月の後期実習の時に就労移行支援の暫定の支給決定をして、事業所にアセスメントをしていただき、直Bが妥当と認められれば4月から利用となる。フローチャートにある18歳未満とは11月の実習時点での年齢であり、実習時に17歳の方は児童相談所にアセスメントの依頼をする。今年は1件依頼予定で、残り2名は昨年同様フローチャートに沿って進めていく。
庭野
特別支援学校から2名、小出特別支援学校から1名の予定。住まいは3名とも南魚沼市内なので、今のところ湯沢町は直Bには関わらない予定。
中澤
児童相談所にアセスメントをいただくという事務的な流れで困っていることはないか?
庭野
早速、面談後に児童相談所には連絡を入れておいたほうがいいのではと考えている。
阿部
昨年、事務局をやっていた平賀が児童相談所に連絡をとっており、今後の手続きについては話をしている。8、9月頃に面談等をする予定なので、連絡をする予定。
中澤
今のところ、南魚沼地域で就労移行を行っているのは魚野の家とセルプこぶし工房だが、振り分けはどうなるのか。昨年度も行っていて、スムーズにいっているので昨年と同じように進めていけば大丈夫だと思っているが、魚野の家では定員超過の課題についても考慮が必要になる可能性はある。
庭野
生徒の状況を見ながら、振り分けや依頼については検討させてもらいたい。
堀口
昨年度、暫定的に就労移行で出したが、そのまま就労移行でいいというケースはなかったか?
中澤
なかった。やはりB型で、あさひばらに1人と魚野の家うらさに1人、直Bということで利用された。
 
  ②日中活動かわらばん、就労系サービスの推移の確認
  日中活動かわらばん(H27.10発行)で確認
友の家(地活)
定員20名、登録者18名
ドリームハウス(地活)
定員15名、登録者9名。職員に変更あり。理事長、施設長、現場の職員も3人中2人が変わった。
工房とんとん(生活介護)
定員6名、登録9名、利用平均6名。
まきはたの里(自立訓練)
定員6名 利用者4名 そのうち3名が2年目で終了。今現在、希望者は1名でニーズ的には減っているが、一方で生活介護のニーズは高まっている。
まきはたの里(生活介護)
定員5名、登録者13名、利用平均4(6)名
( )の数字はショートステイの人で日中活動も参加される方も含めた実際の数字
まかろん(日中一時)
4名卒業で4名新規 人数は昨年と同じ
マイトーラ(生活介護)
定員10名、登録人数15名、平均利用5~6名
みなみうおぬま(地活)
登録者数73名、平均利用8.1人。火曜は大和、木曜は湯沢、水金土はふれ愛支援センターで行っている。年齢層が高齢化している地域もある。
  かわらばん就労サービス(H28.6発行)で確認
工房とんとん(B型)
定員14名、登録者26名、利用平均15.5名。工賃を倍増した。
あさひばら(B型)
定員20名に減らした。登録者22名
魚野の家・八幡(移行・B型)
移行定員6名、登録者8名、平均利用7名。B型定員18名、登録者38名、利用平均24名
魚野の家うらさ(B型)
定員16名、登録者20名。7月に2名増の予定。人数が増えてスペースが限られてきている。
セルプこぶし工房(移行・B型)
移行定員6名、登録4名。B型定員25名、登録31名。移行からB型に変更や、休んでいる方がいるため定員割れの状態になっている。食品作業を終了した。空いた場所で何をするか考え中。
  南魚沼地域 日中活動(就労系)サービス量と利用希望者数推移
中澤
平均利用実績はそれぞれの事業所で定員よりオーバーしていて、地域全体でみても-5.3超過している状態である。あさひばらの定員が5名減った影響もあるかもしれない。南魚沼地域の日中活動(就労系)利用予定希望者推移は微増傾向である。このような状況が見られるので、今後の南魚沼地域の就労系事業については発展的な事業所の取り組みがいるのではないか。実際に紹介している支援センター、卒業生を送り出している総合支援学校はどう思っているのか?
堀口
本当はB型がいいのだけど、定員などの問題でうまくいかなくて、待つことがあった。違うところを経由してもらうこともあった。新規利用希望に即応するためにも作業所で能力のある人は就労にスライドしていってもいいのではないか。
庭野
3年生でB型を実習で利用していて、空いているという話だったが、春に行ったら定員が埋まっていて受け入れが難しいことがあった。今までだったら受け入れ可能だった事業所が駄目になったり、予想外の状況が出てきている気がする。
中澤
受け入れ側である魚野の家(八幡)の実感としては難儀している。総合支援学校と地域、両方の要請に応えるのに苦しんでいる。魚野の家うらさではどうか?
白井
定員の余裕はあるが環境(スペース)の課題がある。来てくださる方の目的がはっきりしていないので、なかなか続かないという場合もある。目的意識をはっきりさせてから正式利用してもらいたい。
中澤
魚野の家としては事業方針を立てて八幡とうらさと一体的にやっているが、うらさのほうが増えてきたら独立して定員20名にして職員も増やしてということができたらいいと思っている。
田中
こぶし工房は人との距離が近いので、そこに苦手意識のある人は最初の段階でいやだなと思ったりする。慣れてくると気にしないのだろうが、そこが課題となっている。
高橋
あさひばらはもともと知的の方を主体にやってきたため、精神の方が来た時の体制を整えるという問題がある。また場所の遠さの問題もある。
中澤
工房とんとんはB型を14名でやっているが、もっと広かったり定員が増えたりしたら、入りたいという人もいるのではないか?
黒岩
土地がないので広げることはできない。3階建てにするしかない。
中澤
就労移行支援、B型、地活Ⅲ型のグラフを見てもらうとわかるが、B型は定員を利用実績が超過している。
黒岩
営業日を増やすことで平均利用率下げている。
中澤
その場合1か月-8日以上営業すると違反になるので注意しなくてはいけない。
堀口
働くことを目的とする日中活動は施設を利用するだけでなく、一般就労までを含めてまでで日中活動だと思う。やはり福祉系の働く場の充足も含めて、そこを土台にして障害を持っていても働ける人の雇用の場を確保のための情報提供が必要。こういう能力の人がいるので使っていただけませんかという外部発信を部会を通して、ハローワーク等に言っていくのはどうか。能力が高い人の先の可能性を広げられたらいいのではないか。
 
  ③多様化するニーズの課題の整理と対応について(質的応答)
中澤
医療のデイケアだけでやっていくのは大変ではないか?
内山
デイケアで売り上げの落ちている部分を、日中活動の自立訓練でカバーできたらいいと思っている。
中澤
太陽・大地の家の中で日中活動の自立訓練をやっているのか?
内山
あります。宿泊型と日中活動の2つあります。それぞれの利用者の選択にまかせているという状況である。一般就労に向けてというところで、希望している方もいるので、就労に向けての体力の問題もある。体力的な問題を日中活動を利用することで刺激してあげることも大事なのかもと感じている。
中澤
精神科デイケアだけを毎日利用することが違反になってしまうという制度のはなしは出ているか?
内山
出ている。診療報酬の改定のところでも話が出たようだが、長期入院者の過去に経歴のある方の利用については、退院したのに週5回も精神科のデイケアに行っているのはどうなんだという話がある。週3回ならどうかという話もでている。利用回数の配分が検討されている。ただ、利用者の方にもリズムがあるので毎日通っていたものを止めると調子が悪くなるかもしれない。今後週3になったとしたら、日中の自立訓練を利用してなるべく1週間活動できる形は残したほうがいいのではないか。
中澤
今すぐではないが、変化がありそうということで、太陽・大地の自立訓練を使う方も多いと思うが、地活に出るとか町に出るような方が出てきても面白いと思う。
阿久津
ケアステ魚沼では重症心身障害児者の生活介護をしている。重度の障害を持っているうえに、医療的ケアが必要な方が利用できる場所である。看護師も配置されていて、吸引や吸入等の処置ができることが特色である。本来は長岡療育園になるので、そこから隔週ではあるがPT、OTのほうが来てリハを実施しながらスタッフに作業療法、理学療法的な助言をしながらやっている。運動、遊びといった形でリハの要素を取り入れた活動を個別で行っている。集団活動ということで、療育活動として色々な感覚刺激を与えて発達を促す取り組みをしている。課題という部分では、重症心身障害児者を受け入れられるという点ではこの地域でケアステ魚沼が強いと思うが、利用者の皆さんが上手く移動できないという課題がある。送迎も行っているが、人員や裁量の面でニーズを満たせていないところはある。南魚沼以外にも長岡、川口、小地谷方面にも出している関係で移動の課題はある。もうひとつは、3障害全て受け入れるという話で、実際問題としては重症心身障害児者の方と発達障害の方が同じ空間で過ごすと危険なこともある。けれども地域のなかで発達障害の方全員を事業所で受け入れることが難しいから、ケアステ魚沼でも受け入れるということが今まで続いていた。最近は魚沼学園等と調整して解消されつつある。障害特性にあった生活介護やデイサービス等の利用が難しかったことが追究課題ではないか。
南雲
かわらばんの就労サービスところで、18歳とあるが就労ということであれば年齢ということだけでなく、3障害が一緒になっているというところで受け入れられる障害の程度も記載したほうがいいのではないか?
ご指摘の通り、対象と言っていますが正確には対象年齢である。18歳以下のサービスには何があるのか、就労系で言えば18歳以上とあるが上限はないのか等の疑問があるが、明確な基準を定めるという地域課題がある。サービスの利用対象というところを言われると、事業所としても弱みではある。強みはPR欄に書くところがあるが、合理的配慮が求められるなかで条件を付けると言ってはいけないのかもしれない。何かご意見がある方は?
中澤
よくよく考えると就労は64歳までだったりするので表記が足らなかったかもしれない。パッと見てためになる情報を入れ込まなくてはいけない。
南雲
先ほど堀口さんからこの先の話ということで、ハローワークでの就職という話があったが、A型を利用するのはどうか?どんな条件ならできるのか。
阿部
今年度に入ってから、A型をやりたいという企業が出てきている。B型をやりたい企業の話もある。日中活動部会で企画書を持ってきてもらうことを考えているので、指摘等をもらいたい。現状の事業所が足りなくなったときのために、新規事業の話もできればいい。
高橋
あさひばらも以前、福祉工場(今で言うA型)をやっていた。最低賃金を払ってやっていた。
堀口
この近くで言えば、魚沼のわさび苑、津南のサンファームがA型をやっている。市内の人も何名か通っている。最低賃金を払うので、能力が高い人が求められる。
中澤
A型に通う人は一般就労は困難だが、福祉のサポートありで最低賃金をいただくくらい働ける人という事業イメージである。一般企業でビジネスとしてやっていくのはいいが、利益のほうにだけいってしまうのは残念で福祉的な視点も必要である。A型は南魚沼地域にはないのであれば喜ばれるとは思う。