平成28年度 第3回権利擁護部会 議事録

会議名 平成28年度 第3回権利擁護部会
場 所 南魚沼市ふれ愛支援センター 1F 研修室
(南魚沼市坂戸399-1 銭淵公園脇)
日 時 平成28年12月1日(木) 10:00~12:00
参加者
南魚沼地域振興局健康福祉環境部 島田主査
桐鈴会 黒岩理事長
セルプこぶし工房 田中サービス管理責任者
工房とんとん 森山施設長
あさひばら 髙橋サービス管理責任者
南魚沼市総合支援学校 田村教諭
湯沢町社会福祉協議会 角谷事務局
相談支援センターみなみうおぬま 髙橋相談員
五日町病院 古澤相談員
市民病院 大矢相談員
ゆきぐに大和病院 髙橋相談員
南魚沼市役所保健課 木村主任保健師 羽賀主任保健師
社会福祉協議会 生活支援係 青木主任(部会長)
相談支援センターみなみうおぬま 堀口主任専門相談員(副部会長)
南魚沼市役所 福祉課 久地浦主任(事務局)
湯沢町役場 福祉介護課 泉川係長 南雲主事(事務局)
議題
  1. 第2回議事録の確認(資料1)
  2. 理解促進普及啓発研修(権利擁護キャンペーン)について(資料2)
  3. 差別解消地域協議会について(資料3)
  4. 人材育成キャリアパスについて(資料4)
  5. 地域移行について
  6. 権利擁護関係について(虐待・後見等)
  7. その他
記録
1 第2回議事録の確認(資料1)
議題2の権利擁護キャンペーンと3の差別解消地域協議会の中で、パンフレットを用いた普及啓発、寸劇や、障がいのある方と一緒に何かをする機会を設けて障がい理解向上を目指すなど、活動方針についての様々な意見が挙がり、時間超過のため一度事務局預かりとした。短期目標・中期目標のたたき台を事務局で作成することに。
総合支援学校取り組みが参考になるということで、田村教諭より学校の取り組みについて次回の部会でお話をいただくよう依頼。
人材育成キャリアパス…「研修編」を追加で作成開始。
地域移行、権利擁護関係については第2回議事録参照。
施設入所時の「保証人」確保についての課題がある。今後検討が必要。
2 理解促進普及啓発研修(権利擁護キャンペーン)について(資料2)
パンフレット作成のフローの案を事務局で作成した。内容としては、まず現在出ている案をもとにパンフレットを形にし、それについてあがった意見を集約して部会で協議を行い、その上でパンフレットをアップデート、そしてさらにそれに対する意見を集約するという作業を繰り返し行うという方法。この方法で行う場合、配布する場所と活用方法をどのようにしていくか意見をいただきたい。そこで参考資料として、厚生労働省が作成している福祉事業所向けガイドラインを加工したものと、大阪の手をつなぐ育成会のパンフレットを用意した。また事務局としては、パンフレットに「南魚沼市における合理的配慮の取り組み事例」というページを設け、実際に行われた事例を掲載し活用していければよいと考えている。(事務局)
パンフレットをどこかに置いたと仮定して、今後アップデートしていくために、パンフレットに対する声の集約の方法を明確にし共有しておくことで、より利活用のできるものになるのではないか。(副部会長)
例えば、作ったパンフレットを事業所等に置き、それに対する声をまとめて事務局に提供してもらうことは可能か。(事務局)
事業所にて本人や家族に意見を聞き、まとめる事は可能。
声の発信と集約のしやすさを考慮して、パンフレットと共に選択式のアンケート用紙を配布する等の工夫をしてはどうか。
パンフレットの利用者と部会が共に作っていくという意識をもってもらうために、パンフレットの最後のページに意見を書くスペースと、作成者の連絡先を書いておき、窓口を用意している姿勢を伝えておくといいのではないか。
パンフレットの配布についてはアンケート用紙と併せて行い、事業所より回収した分を事務局へ提出していただくようにする予定。(部会長)
子ども部会にて作成中のパンフレットがあるが、管理と印刷についての役割分担ができていないので、権利擁護部会ではどのようにしていくか参考に意見をききたい。
アップデートは年に最低1回はこの部会で行い、印刷についてはカラーインクや上質紙使用の印刷でなければ事務局で行うことは可能。(事務局)
どこに普及したいのかを明確にして配布先を検討するとよいと思う。協力が得られれば、地域の企業等に実際に障がいのある方に接する際の困りごと等を聞き、パンフレットに反映することでスムーズな普及につながるのではないか。
段階を経ての配布の方法はどうか。例えばまずは集約のしやすいような配布先(障がい者雇用のある企業等)から普及に着手していく方法。(副部会長)
MSGカフェや合同説明会(障がい者雇用)などは福祉関係者が多く集う場所なので、配布先として適するのではないか。
PCでできる範囲での労力でパンフレットをまずは作り、それをメーリングリストで送信した後にメールを受け取った側で必要枚数を刷り、配布するのはどうか。作り始めることが大事。
今回いただいた意見を集約し、配布先については次回部会で検討する。(部会長)
3 差別解消地域協議会について(資料3)
障がい理解につながる活動として、年間さまざまな活動をしている総合支援学校の取り組みを参考にすべく、田村教諭よりお話しいただく。
学校行事…11月26日「さとうきびばたけコンサート」に中学部の生徒が参加し、ゲスト・地域・教諭との協力によりイベントを成功させた結果、地域の参加者から素晴らしいと賞賛されるものとなった。地域の中で、地域の方と共に学校行事等を行い、その人たちの心を動かすことが、総合支援学校の役割なのではないかと感じた。スポーツフェスタは国際大学の体育館、MSGフェスタは市民会館を会場として行い、地域の企業と一緒に活動することができた。
子どもたちの学習の中で…校外学習、MSGカフェ等。
学校見学…民生委員の方に学校見学に来てもらい、子どもたちの様子を見てもらうことで総合支援学校の障がいのある子どものイメージが変わるきっかけとなっている。
特別支援教育推進室…特別支援教育の充実を図ることを目的に、研修会の講師派遣や出前授業を行っている。障がい理解教育では、塩沢中学校区の小学校の特別支援学級の先生を中心に、障がい理解教育の計画を次の学習指導要領の改訂(H30頃)を目途に立てている。出前授業は依頼があれば出向き、ニーズに合わせて計画して授業する。出前授業では、子どもたちが協力することの難しさや楽しさを知ることのできるような内容で行った。学年単位で特別支援学校の見学に来た子どもたちと、該当する学年の子どもたちとの交流する機会を設けた。同じ空間で同じことをする経験によって、理屈ではない何かを感じ取ってもらうことが重要だと感じる。
新たな動き…総合支援学校のPTAで、校則のない学校のドキュメンタリー映画「みんなの学校」の上映を行い、その後「みんなの学校を語る会」を開催。また、地域の方の協力のもとMSGスポーツクラブや、ぷれジョブの活動を展開。現在、北辰小学校にて郡市の支援学級の子どもと北辰小学校の通常学級の子どもが一緒になって行うスポーツ大会を計画している。
総合支援学校の取り組み状況を聞き、子どもへの教育はその道のスペシャリストによってすでに行われており、その教育が続いていくということの認識ができた。今後の活動における私たちの理解の促進となったのではないか(副部会長)
前回の部会で話をした合理的配慮の事例集作成フローの案を事務局で作成した。内容としては、地域の事業所で取り組んだ事例をメーリングリストを用いて募集をかけ、あがってきたものを部会で集約・検討して事例集を一旦作成する。それを年1回程度追加・更新するというもの。これを一部パンフレットの最終ページに掲載し、パンフレットとコラボレーションさせることで、オリジナリティーのあるものとなるのではないか。(事務局)
事例集のレイアウトの参考となりそうなもので、南魚沼市作成の「こんな子いるかな」という保育園においての事例集がある。困ったこと別に分類されており、写真を多用した質の高い事例集となっている。電子データを総合支援学校と南魚沼市保健課で共有しているので、事務局に提供しても構わない。
パンフレットと事例集はあくまで合理的配慮を実用面で活用するためのツール。それらの集約・更新作業を頻回に行うことに注力するというよりは、頻度は年1回程度にし、まずは一旦事例集を作成して、それをもとに寸劇を行う等の方法で合理的配慮の普及活動を行うことがねらいである。(副部会長)
次回の部会までに、南魚沼市保健課より「こんな子いるかな」のデータ提供を受け、次回の部会で配布する。また、紹介できる事例がある方には次回部会にてお話いただきたい。(事務局)
4 人材育成キャリアパスについて(資料4)
各事業所より、実際に受けた研修を、前回部会で用いた資料3-2のデータに落とし込んで送ってもらった。資料4の「研修編」はそれをまとめたもの。(事務局)
このキャリアパスは、専門職であるが故に身に着けてもらいたいことを文書等でなく、口頭伝承することが多いためなかなか上手く伝えられずにいる現状がある中で、何年目にどんなスキルを習得すべきなのか、それを身に着けるためにどんな研修への参加が必要なのかを伝えるときの目安であり自己研鑚のできる可視化されたツールを生み出し、キャリアアップへの活用ができるようになることを目的に作成を始めた。(副部会長)
このキャリアパスを見たときに、知識と制度に関しての研修は多くあるが、地域課題やスキルアップに関しての研修は少ないように思う。また、1年目と2年目に研修が偏っているように感じる。
相談員になると、初めは支援者でのチーム作りや地域課題の把握の際にどこに何を相談していいのか分からず戸惑ってしまう。そんなとき、専門部会等を通して同じ職種の方とのつながりを作ることができると業務に取り組みやすくなると感じる。
研修が多くある中で参加する研修を決める際に、開催地が遠方の研修よりも近隣で開催されるものの方が優先順位が高くなる。研修の数が多くても、内容や対象者の情報が明確でないと部署内で誰が参加するかを決めるのが難しい。また、事業所によっては案内すら届かないところがあるという問題がある。ならば、各方面のスペシャリストが集う自立支援協議会の関係者から講師を出し、新任の方と地域でのつながり作り、また講師自身のスキルアップを目指して研修を開催するのはどうか。(副部会長)
過去に十日町の暮らし部会の発案で、グループホームの世話人研修を開催したことがある。普段顔を合わせる機会がない者同士が集まることで、世話人としての知識や悩みを共有できるきっかけとなり、つながりもできたようだ。
1~2年目は縦のつながり、3年目からは横のつながりが大事になってくるように思われる。横のつながりを作るためにも、大規模でなくていいので自立支援協議会での研修を持つことはよい策ではないか。(事務局)
権利擁護の普及活動を行うにあたり、講師の経験は役に立つとともに、スキルアップにもなると思う。
研修をするなら、いい話だけではなく、失敗談やその対処法についての話があるといい。
各事業所より、①どういう研修があるといいか、②参加した研修の情報と感想についてメールにて事務局へ送っていただくよう後日依頼することとする。(部会長)
5 地域移行について
平成28年度中の地域移行支援の支給決定2件。2件とも当事者が退院をしている。地域移行支援の支給決定に至らなくても退院している方も多くいる。(副部会長)
五日町病院では、退院の見込みがある方については院外の関係者を呼びケア会議を行っている。ケア会議開催の際には、ぜひ協力願いたい。
湯沢町の方で、地域移行支援を利用して五日町病院退院後に南魚沼市内のアパートへ住所変更した事例がある。アパートの確保はとても労力がいる。退院後の地域の居場所づくりということで、入院中から日中活動を行う作業所に慣れてもらうことが重要であると感じた。
6 権利擁護関係について(虐待・後見等)
虐待
南魚沼市
前回部会までは3件。その後2件の通報相談有り。昨年より継続して対応しているケースで市長申し立てとするかどうか協議中案件有り。申立ての件数は本年度0件だが、申立ての手伝いをしたケースは数件有り。
湯沢町
0件
法人後見
南魚沼市
南魚沼市社協が法人後見の準備中。平成29年度内に法人登録予定。
湯沢町
湯沢町社協が平成28年10月に法人後見の受任の申請。12月に承認の結果が届くと思われる。承認されると今年度中に受任の依頼があれば受けることが可能。
7 その他
前回提示した「保証人」の議題については、部会も権利擁護部会だけでなく他の部会も関係する。この地域でどのように課題として挙げるべきかを集約する必要があるため、一旦保留としたい。(部会長)